子どもを亡くした同僚

 葬儀が終わると、たとえ冷たくても、子どもに触れることはできなくなる。同僚は今なお耐え難い辛さの中にいるだろう。それを思うだけでも苦しい。

 そんな同僚に対し、他の同僚たちも心を痛め、何か自分にできることはないか?と自問自答しているようだ。

 そんな中で「今はそっとしておいてあげた方がいいのかな」という声をよく聞く。

もちろん、優しさから生まれる言葉で、私もそう思うこともある。でも・・・。

 

 長い看護師経験から思うこと。耐え難い辛さの中にいる同僚のそばにいけば「自分も」辛いから、どうしていいか分からないから、無意識的に、自己防衛している気がする。

 もちろん、悲しみの癒し方は人それぞれだし、タイミングだってあるだろうけれど、基本的に、誰かに寄り添われながら、悲しみを表現することは、プラスにはたらくと感じる。

 

故人を思い、話し、共に涙し、ただ共ににいる。簡単ではないけれど・・・。