看護師のお給料

 20年以上前、即戦力となる看護師を育てるべく、専門学校がメインだった時代。それでも、初任給を手にして「こんなにもらっていいの?!」と驚愕した記憶がある。常に先輩にくっついてきてもらい、処置している自分が、それをもらう資格があるのだろうか?と申し訳なさを覚えた。

 

 しかしあれから20数年。手取りのお給料はさほど上がらない。転職していること、時短であること、夜勤の少ない部署であることをのぞいても、あの頃の自分とは比べ物にならないスキルと知識を身につけ、更新させていても、1度の国家試験で得た「看護師」という国家資格による給与設定。もちろん、経験年数は考慮されているけれど、積み重ねてきたものより、単なる「国家資格を得てからの経年数」による設定が絶対的なものである。

 

 日本で認定看護師や専門看護師を取得しても、一般看護師との間にお給料の差はない。(病院によってはあるのか?)要は、勉強しようがしなかろうが、知識やスキルを更新しようがしなかろうが、関係ないのだ。関係ないどころか、認定や専門看護師となるために、一時的な休職や資金援助を受けたことにより、お礼奉公以上に、責任や義務は増える。

 

 人の命に関わる、神聖な?場所×白衣の天使?×日本の文化により、地位や名誉、給料の話は厳禁、品性に欠けるかの如く、この点に関して言及されない。

 

 働こうが無駄口叩いていようが皆「看護師」。異様な世界だ。